住宅ローンの支払いに困ったときは「任意売却」

不動産トピックス

一般的に、マイホームを購入する際には住宅ローンを利用される方が多くなりますが、数十年にわたる返済期間の間に予想もしない事態が起こり、返済が難しくなることも考えられます。

不動産の場合は、原則として住宅ローンを完済できなければ売却することができないのですが、「任意売却」という特殊な売却方法を活用することにより、売却が可能となります。

今回は、この「任意売却」について詳しく解説したいと思います。

任意売却とは

任意売却とは、住宅ローンの返済が難しくなったときに、不動産会社が、売主(債務者)と金融機関(債権者)との間に入り、債権者である金融機関の合意を得た上で、一般の不動産市場で物件を売却する手法です。

大幅に安い金額でしか売却できない競売と異なり、不動産市場の相場価格に近い金額で売却することができるため、それだけ住宅ローンの残債を減らすことができます。

任意売却後も住宅ローンを完済できない場合がありますが、そのような場合でも残債については、月々支払いの大幅減額、遅延損害金の減免などの交渉を行い、新しい生活をスタートできるようにサポートするものです。

競売に比べて、任意売却は明らかに有利な売却手法ですが、すべてのケースで実現できるわけではありません。
債権者側も、任意売却は競売より回収金額が増える可能性が高いことを十分に承知していますが、債務者に対する心象が悪い場合は、簡単に承諾してくれないのです。

任意売却を検討する際は、債務者との関係を良好に保ちつつ、できるだけ早い段階で、信頼できる不動産会社に相談しなければなりません。
実際に、住宅ローンを3ヵ月滞納してしまうと、任意売却が成功する可能性はかなり低くなってしまいます。できれば、住宅ローンを滞納する前から計画的に相談することが理想となります。

任意売却のメリット

住宅ローンを滞納し続けると、最終的には競売になってしまうわけですから、任意売却のメリットを考える際は、競売のデメリットを意識することになります。

競売の場合、一般的には市場価格の60%~70%で落札されることが多いと言われており、市場価格に近い金額で売却できる任意売却と比べると住宅ローンの残債が多くなるというデメリットがあります。

また、強制的に処分されてしまう競売は精神的負担が大きいため、個人的にもおすすめできる解決方法ではありません。やはり、任意売却を優先的に考えた方が良いと思います。

任意売却のメリットとしては、下記の通りです。

市場価格で売却できる

競売は市場価値の約6割程度の価格になりますが、任意売却では市場価格に近い金額で売却可能です。その分住宅ローンの残債を圧縮できます。

引越し費用について相談可能

債権者との交渉によりますが、引越し費用を現金で確保することも可能です。また、引越し時期についても交渉可能です。

プライバシーを確保できる

任意売却の場合、表向きは一般的な不動産売却と変わらないため、近隣の評判を気にする必要がありません。

精神的な負担が軽い

競売では、売主側の事情は一切考慮されず、強制的に処分されてしまいますが、任意売却では、現在の所有者という立場で交渉を進めることができます。

残債の弁済交渉も可能

任意売却後の残債についても、月々支払い額の大幅減額、遅延損害金の減免などの交渉が可能です。

任意売却費用の負担なしの可能性も

売却時の仲介手数料なども、売却代金からいただくことになりますので、ご依頼者様の自己負担をゼロにすることも可能です。

任意売却のタイミング

原則として、任意売却のタイミングは早ければ早いほど良いということになります。実際に住宅ローンの滞納が始まってしまうと、債権者である金融機関側の態度も変化してきます。

住宅ローンの支払いが厳しいという状況になったら、可能な限り任意売却で進めることをおすすめします。まずは早めに不動産会社にご相談ください。

タイミング1 住宅ローンの支払いが厳しくなった

現時点で滞納はしていないものの、支払いが苦しくなってきている場合は、任意売却を検討するタイミングです。住宅ローンの滞納前であれば、金融機関側の心象も良く、時間的な余裕もあるため有利な条件で交渉を進めることができます。ご自身の預貯金を取り崩す前に、任意売却の相談をスタートしましょう。

タイミング2 住宅ローンの滞納が始まった

一般的に、金融機関は住宅ローンの滞納が3ヵ月続くと一括返済を求めてきます。「一括返済しなければ、競売にかける」という代位弁済の通知が届いてしまうと残された時間は多くありません。 競売を避けるためにも、滞納3ヵ月前までに任意売却の相談を行ってください。

タイミング3 競売開始通知が届いた

地方裁判所から競売開始通知が届くと、数ヵ月ほどで競売による入札が行われ、半年後には強制立ち退きとなります。裁判所の執行官が競売に関する調査を開始しますので、すぐに任意売却をスタートしても間に合うかどうかわからない時期です。とりあえず直ちにご相談ください。

仲介手数料最大無料!尼崎市・伊丹市の不動産情報はハウジングステージ
仲介手数料半額!尼崎市・伊丹市の不動産売却・マンション売却はハウジングステージ
中古マンション売却相場価格・買取価格を瞬間査定!尼崎市・伊丹市マンションカタログ