マイホームの売却をスタートした方の中には、「転勤時期までに売却できるだろうか？」「住み替えのタイミングに間に合うのか？」と悩まれている方も少なくないと思います。
一般的に、不動産の売却期間は、売り出し準備に１ヵ月程度、売り出し開始から引き渡しまで平均3~6ヵ月程度と言われていますが、どのような手続きに、どの程度の時間が必要なのでしょうか？
今回は、不動産売却の各手続きにどの程度の時間が必要なのか、詳しく解説していきたいと思います。
不動産売却に要する期間について
ステップ１：売り出し準備期間（物件査定から不動産会社決定まで） 約2週間〜約1ヶ月
不動産の売却は、信頼できる不動産会社に不動産査定（物件査定）を依頼するところから始まります。不動産の価格は、様々な価格決定要因が複雑に絡み合うため、専門的な知識がないと見極めが難しいためです。
まずは、「机上査定」と呼ばれる、直近の売り出し事例や成約実績を基にした簡易査定を複数の不動産会社へ依頼し、その際の対応を確認することが大切です。
信頼できる不動産会社が見つかったら、次は現地を確認調査する「訪問査定」へと進みます。売却対象物件の周辺環境や建物内部の状況について、売却担当者に直接見てもらい、より正確な査定金額を出してもらいましょう。この「訪問査定（本査定）」の提示価格や売却提案に納得できれば、正式に売却を依頼するための「媒介契約」を締結することになります。
ここまでの手続きに、早くて２週間、通常は１ヵ月程度かかると考えられます。
ステップ２：売却活動期間（内覧や条件交渉） 約3ヶ月〜6ヶ月
不動産会社と媒介契約を結んだら、いよいよ売却活動に入ります。通常、査定価格より少し上乗せした「売り出し価格」でスタートすることが一般的です。
売却活動としては、新聞折り込みチラシやポスティング、インターネット広告、不動産ポータルサイトへの掲載、レインズ（不動産取引情報提供サイト）への登録などが行われ、幅広く購入希望者を探すことになります。ただし一般媒介契約の場合は、レインズ登録が任意となるため、不動産会社によっては実施しないこともあるようです。
内覧希望者が現れると、実際にあなたのマイホームに来場されます。予め部屋を片付けておく、簡単なハウスクリーニングをしておくなど、少しでも購入者に好印象を持ってもらえるよう準備が必要です。
人気エリアであればすぐに買い手が見つかりますが、物件によっては長期化することもあり得ます。購入希望者から値引き交渉が入ることもありますので、不動産会社を交えて納得のいく交渉を行いましょう。
ステップ３：契約および引渡し準備期間 約2週間〜2ヶ月程度
買い手と金額や引渡し時期など諸条件がまとまれば交渉成立となり、売買契約の締結へと進みます。
基本的に買付け申込みは先着順ですが、複数の購入希望者が現れた場合には「住宅ローンの事前審査をパスしている人」を優先する条件を付けても良いかもしれません。
購入者が住宅ローンを利用する場合には、金融機関の審査に時間がかかってしまうケースもありますが、事前審査の承認を得ている人であれば短期間で審査が終わり、売主側の時間的負担が少なくなります。
売買契約時点で手付金を受領し、残りは決済時に受領します。決済時に住宅ローンの融資金が実行となり、無事に決済が終われば、鍵の引渡しを行います。
売主側としては、引渡しまでにマイホームから家財道具一式は引き揚げておかなければなりません。住み替えの場合は、新しい物件への入居時期が先であれば、一時的な仮住まいが必要となります。
売却活動が長引いたときの対処法
これまでにご紹介したのは、一般的な売却活動の流れと平均的な売却期間です。しかし、物件によっては、買い手が現れず売却活動が長期化することもあります。上手く売却できない時には、どう対処すればいいのでしょうか？
まずは、「売り出し価格の見直し」です。相場価格と比較して相当程度高い物件は、売却に時間がかかる傾向にあります。売り急いで、安売りすることは避けたいと考える方は多いのですが、売却活動が長期化すると、大幅な値引きを求められることも増えてきます。ある程度のタイミングで「売り出し価格の見直し」を行う方が得策とも考えられるので、一度よく検討してみましょう。
次に「販売時期の見直し」です。不動産にも繁忙期•閑散期があり、春や秋など、人が動く時期には不動産取引も活発になります。逆に販売開始時期が閑散期にずれ込んでしまうと、反響も少なく、売却活動は低調に推移しがちです。このような場合は、一旦、売却活動を中止し、繁忙期に再度売り出す方が良いケースもあります。売却完了時期が決まっていない場合は、「販売時期の見直し」も検討してみましょう。
３つ目は、「不動産会社の見直し」です。基本的に媒介契約は3ヵ月更新なので、更新時期に不動産会社を変えてみるのも一つの方法です。不動産会社によって得意なエリア・物件種別が異なりますので、仮にミスマッチを感じることがあれば、セカンドオピニオンとして別の不動産会社の意見を聞くことも大切です。
マイホームの売却は、信頼出来る不動産会社を見つけることが成功のポイント。是非、お気軽にご相談ください！
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